ほどほどに映画好きのためのサークルHEC

名画座活動報告

以下名画座幹事K太君記載のページとなります。

“K太のシネマパラダイス~ウェスアンダーソン編~”
こんな店があった。

2014年に閉店してしまった清澄白河の幻のDVDレンタルショップ“Elephantastic(エレファンタスティック)”
門前仲町のパチンコ屋が職場だった20代半ば、その自転車通勤途中にあった清澄通り沿いにそれはあった。
「絶対『アウトレイジ』とかは置かないんです。怖い人苦手なんですよ~、ボクは」
自分で言って爆笑しながら話す店主はずっと笑顔の絶えない、 実はぴあフィルムフェスティバルの
審査員も勤める様な映画人だった。

北海道でレンタルビデオ店員しながらお金を貯めて上京し、 理想のレンタルショップを立ち上げたのが
エレファンタスティックだったという。
まさに夢の城というやつだ。
店名の由来はたしか映画『Elephant』(2003、ガスヴァンサント監督)と
fantasticを足した造語だったと記憶している。

この店はみんなに愛されていた。
ホームパーティのようなイベントにも招かれたし、店のバックヤードでこっそり開かれた秘密のバーで
下戸の自分は辛いジンジャエールを飲みながら映画の話をたくさんしていた。
そこでとある有名映画俳優とも対談する機会もあった。

木目の棚に並べられていたのは映画ジャンルじゃなくて必ず監督名順に仕切られたDVDボックス。

「○○な気分なんで××な感じの映画が見たいんですけど…」
と尋ねると店主はそうですねえ…と言いながらカウンターを出て、嬉しそうに一緒にDVDを品定めしてくれる。
ガスヴァンサント、ヴィンセントギャロ、ペドロアルモドバル、ケンローチ、マイケルウィンターボトム、
アキカウリスマキ、ジムジャームッシュ、ヴィムヴェンダーズ…

店主はそれまでの自分になかった新しい映画の扉を次々と開けてくれた。
そして出会ったのがウェスアンダーソン『天才マックスの世界』だった。

ウェス作品の最大の魅力は“繊細で気弱な人々が、自分の大切なものを守るために見せるガッツと団結力”だと思う。その美しい爆発力にハマり、それ以降全部彼の作品はチェックしている。

ずっと通い続けていた愛しのお店だったが、職場が変わりその近辺に行かなくなったころに
風の噂で閉店を耳にした。
今は閉鎖されたが店主のブログには閉店最後の日をみんなでお別れパーティーをした記事が載っていた。
7年弱の営業期間、彼の夢の終わりを意味していた。

それから数年経った最近。
名画座運営チームの打ち合わせで今回の幹事Aさんが色々やりたい候補を挙げていき
『天才マックスの世界』の名前を口にした瞬間に
「俺もそれ大好き!みんながよければそれで決めたいんだけどどうだろう!?」
と強権発動して決めた。そして脳裏にはエレファンタスティックの想い出が過ぎっていた。

ウェス作品に例えるなら、自分にとってあの店はまさに『グランドブダペストホテル』。
いまやその名前は回顧録、遠い幻になってしまったけれど、ウェスアンダーソンの何かが動くたびに
思い出すだろう。
あの店主の笑顔と、濃密な映画空間、そしてほの辛いジンジャエールの味を。

2019年10月26日。
僕は胸の内でそれらと戯れつつ、皆様との『天才マックスの世界』が素敵な映画空間になりますように。

HEC名画座支配人 K太より



以下JFK作品幹事のN氏記載のページとなります

<9月度HEC名画座『JFK』>
9月28日(土)
かねてより、熱望していた歴史的問題作『JFK』の上映が遂に実現した。

206分という長尺であるが故、コスト面、集客面等の事情により上映不可能だと諦めていたのだが、
2代目支配人K太氏の熱意と運営チームの協力により、まさかのゴーサインが出た。

告知をしたのは8月24日(土)の上映会『ブレインデッド』上映終了後。
206分もの長尺が障壁となり、敬遠されることは容易に想像できた。
当然、JFK暗殺事件の真相のように上映時間を隠し通せるわけがない。
そこで、敢えて「上映時間206分、体感時間90分」という個人の感想を根拠とした
強引な謳い文句を前面に押し出した。
更には、「HEC名画座史上空前の企画」、「新たな歴史が刻まれる瞬間」など、
昨今の新作映画の誇大広告顔負けのフレーズを並べ、鑑賞意欲を掻き立てようとした。
正直、全く集客できず、逆の意味で歴史を刻んでしまわないかと非常に不安であった。
しかし、蓋を開けてみれば、募集開始後、わずか3日で10人を超え、
最終的には上映会22人、懇親会23人もの方々にお集まりいただけた。

15:45 開場。
参加者にはポップコーンが配られ、会場には映画館の香りが漂ってきた。

16:15 上映に際しての案内と解説。
その中で18:00頃の途中休憩時刻を誤って8:00頃と案内してしまい、
一瞬恐怖に陥れてしまったが、すぐKさんから指摘が入り、訂正するという一幕があった(笑)。
実は、もともと途中休憩のない作品だが、参加者の体調面に配慮し、
後ほど解説で登場する現役エディターHさんの精査により、
ど真ん中の絶妙なタイミングで途中休憩を設けた。

18:05 途中休憩。
周囲の声に耳を傾けてみると、「情報量が多すぎてついていくのが大変」といった感想がちらほら聞こえた。
これは、まずい。期待値を上げ過ぎたか?説明不足だったか?
もし、上映終了後もこのような反応であると、壮大な自己満足企画と受け止められ、
HEC名画座の信用は一気に地に落ちる。

20:05 上映終了。
客席を見渡してみると、疲労感は隠せないものの、前半終了後と比べて和やかな表情をされている方が
多いように感じた。
運営チームが懇親会の会場を準備している間に、現役エディターであるHさんから
音楽、撮影、編集といった主に技術面の解説。
特に印象に残ったのは、フィルムを切り貼りしていた時代ながらわずか3か月で編集したこと、
カラー、モノクロの違いだけでなく、色調、フィルムの種類、実際の映像など様々な素材を
使用していることなどで、ほかにも大変興味深いお話をして下さり、目から鱗だった。
解説中、聞き手である私に何度かクイズを出題されると、私も少し意地になり、トークは白熱した。
結局、20分近以上経っても一向に終わりそうな気配がないため、K太氏からストップが入った(笑)。
慌てて終了し、Aさんより次回HEC名画座の上映作品発表。
次回はウェス・アンダーソン監督の『天才マックスの世界』。
一部から歓声が上がったものの、LINEグループでの募集告知からわずか2時間で満席になるとは、
その時、知る由もなかった。

20:30 懇親会開始の乾杯。
あらかじめ運営チームの用意したお酒、お茶、オードブルに加えて、
持ち寄っていただいたお菓子、そして、Uさんお手製のケヴィン・ベーコンエッグなるものまで
バラエティ豊かにテーブルを彩った。
上映作品は情報量が膨大なうえ、謎だらけの事件を題材としているだけに、X大佐の証言や魔法の銃弾説、
そして、調査文書公開への期待と不安まで様々な角度からの話題が飛び交っていた。
でも、最大の反響を呼んだのは、全身金塗りで秘密のお遊戯に興じるトミー・リー・ジョーンズだった。

22:35 近くの居酒屋で2次会。
6時間を超える長丁場の後、かなり遅い時間ながら、15人もの方々が参加して下さった。
2次会ともなると、上映作品については話し尽くしていることもあり、あまり話題に上らないことが多い。
だが、異例なことに話題の中心は最後まで『JFK』だった。
それほどまでに興味・関心を抱いていただいたことは幹事冥利に尽きる。

23:55 2次会終了。
こうして、HEC名画座史上空前の企画は幕を閉じ、新たな歴史が刻まれた。
…というのは、自画自賛にも程がある(笑)。

今回、私のぎこちない仕切りをサポートして下さった運営チームの皆様、
そして、温かい心でご協力いただいた参加者の皆様、本当にありがとうございました。
HEC名画座を今後ともよろしくお願い致します。

9月度HEC名画座幹事 N


以下名画座幹事K太君記載のページとなります。


~ごあいさつ~
HEC会員の皆様こんにちは。
〈名画鑑賞を肴に、映画トークで親しむ会〉HEC名画座のK太です。

令和元年8月末日より “2代目”名画座代表幹事 を襲名させて頂きました。
自分含め7人の名画座運営チームの
新体制で、令和元年9月名画座『JFK』よりHEC名画座を
リニューアルオープンさせて頂きます。

自分のマニフェストは “HECメンバーの映画愛に応え、映画脳を刺激する” です。

HEC会員の皆様の声を集約し、それを我々運営チームで話し合って
磨きをかけてより大きな形にして皆様に提供する、それがより
快適な皆様の映画共有空間になっていく…
そんなコミュニティを目指して運営していく所存です。

この活動報告を始めるに至ったきっかけも9月度定例会で
「名画座も活動報告を載せて欲しい。
ずっと存在している割に何をやってるかわからない」
との声を常連会員様から頂き、早速あせってとりかかった次第であります苦笑
 
注:2019年7月度名画座企画「Wの悲劇」を除く

なぜ新体制一発目を『JFK』にしたのか?

それはNさんの名画座グループLINEで
「いつか超満員の空間で『JFK』を名画座で流すのが私の夢です」
と自分が幹事を務めた5月度名画座『それぞれのシネマ』の時に
書き込んで下さった事。

自分はいちHEC会員としてこの夢を絶対叶えなければならないと思いました。

その実現のためにアイデアを出し、手順を踏んでいくうちに、
気づけば名画座代表に自分がなる運びとなりました(笑)

そして9月20日現在。おかげさまで懇親会は満席札止めとなり、
あとは上映会の伸び次第。もうその夢実現に王手をかけました!

まだ締切まで時間はありますので、
会員の皆さまの映画力を拝借出来れば幸いです!

第四土曜は名画座の日!!

HEC名画座支配人 K太より



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